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おさんぽ、本、映画について書いていきます。

ある秘密 - 本

ある秘密
ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)/フィリップ グランベール

[要約]
“ぼく”はずっと兄さんがいると感じていた。一人っ子として育てられていたが憧れの想像上の兄さんがいつも助けてくれるような気がしていた。ある日、屋根裏部屋で隠されていたぬいぐるみをみつける。そのぬいぐるみには両親にまつわる“ある秘密”が隠されていた。ナチス・ドイツ占領時代のフランスで起きた一族の物語。

フランス映画未公開傑作選で観た映画の原作です。映画だと大人たちのほうに目がいっちゃってマジマキシムないわー!という怒りでいっぱいになってしまったけど、“ぼく”である、フィリップ・グランベールさんの視点から読んでいくともっと冷静に、残酷な歴史とその最中に生きた人達について考えられる。
私は関係ないからマキシムのことを完全に否定できるけどフィリップ・グランベールさんからしたら嫌でもお父さんだし、マキシムがそういう性格じゃなかったら自分自身が生まれなかったわけだから複雑だよね。アンナは時代がそんなじゃなかったら復活できたかなあ。

でもアンナは亡くなって、マキシムはのうのうと生きてる。
結局生きてるというのはとても強い力をもつ勝利になってしまう気がする。生きていなきゃだめなんだよ(:_;)

“幸せになりたい”って感情はものすごいエネルギーを生むよね。エネルギーはプラスだけですまないんだよ(:_;)悲しい。マキシムはマイナスのエネルギーを受け取ったかしら?

“ぼく”は15歳で秘密を知って、その後バカロレアに失敗したんだけどそのことが大きな意味を持っている。足りないものとか逃げてきたものって重要なことなんだね。そしてフィリップ・グランベールさんは精神科医になるの。

映画もとてもよかったので映画から観るのがおすすめです。でも本を読むとちゃんとね、マキシム側の気持ちも考えられてよかった。マキシムも、苦しんではいたんだよ。でもだからってなんなんだろう。私はマキシムみたいな生き方はしたくないな。