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おさんぽ、本、映画について書いていきます。

薬指の標本

薬指の標本 (新潮文庫)/新潮社

薬指の標本
[あらすじ]
サイダー工場で薬指を切りおとしてしまった女の子が標本室で働くお話。

[感想]
怖い。静かに蝕まれていく女の子。標本技術士にプレゼントされた靴(「毎日その靴をはいてほしい。とにかくずっとだ、いいね」)をずっと履いてるの。だめだよ!靴を脱いで〜〜〜えええという私の声も虚しく終わってしまった・・・。(笑)
なんにせよこんな靴履くものか(ここでちゃぶ台をひっくり返す)精神の私なので、標本になる心配はなさそう。(なんだそれかわいくない)
世の中の女の子はどのくらいの割合でちゃぶ台をひっくり返す精神(?)なんだろう。でもこの小説の主人公は全く反対なのだ。なんで自分の意志まで捨てちゃうの?(´;_;`)怖いよね。いっしょくたで境目がわからなくてもう取り返しがつかないの。

私が標本にしたいものはなんだろうって考えた。標本の意義は“封じ込めること、分離すること、完結させること”。
標本技術士の弟子丸が主人公に標本にしたいものない?って聞くところも参考に



今までで一番、悲しい思いをしたことは何?
一番、みじめな思いをしたことは?
一番、恥ずかしい思いをしたことは?
一番、痛い思いをしたことは?

さあ、考えて。一番、痛い思いをしたことだ。痛くて、苦しくて、怖い思いだよ。



こーわー。
映画化されてるのか。しかもフランスでw(゜o゜)w観たい!

予告みた感じだとなんか弟子丸のイメージ違う!(笑)枯れたおっさんじゃん!(笑)私は向井理てきなイメージかな〜。もっともっと徹底的に冷たい感じだけど。

小川洋子さん好き(゜レ゜)変な人すぎる(笑)すごいなあ。博士の愛した数式が特別異質な気がする(笑)

◆六角形の小部屋
一緒に入ってた短編
登場人物の人生とこの小説書くのに生きてきた人生を考えたら泣けてきた。
小部屋があったら私もなんか話すなあ。きっと行ったらうまく話せるはず。行き着くことが大事なのですから。(誰)
偶然と運命は反対語でしょうかってなかなか素敵な命題


結構お気に入りの一冊だった(^ω^)嬉しい(^ω^)(^ω^)

この本を読んでいるときに、“医学部の学生にきいてみたらみんな専門書ばかりで小説を読まない云々”という記事を新聞で読んでしばし優越感(笑)
そしてこないだおぎやはぎの小木さんが怖い話はディティールが大事だからって言ってて、・・・はっ(゜Д゜)これもディティール!って思った(笑)